film
進化しつづける私
野々村カヨ子
 私、50歳になってね。
 今まで、30代から40代、40代から50代って、年代が変わった時に、みなさんから「肌に水がかかっても、弾かなくなったわ」とか、「疲れがひどく出るのよ」とか、いろいろ、聞いていたんですけど……。そんなにね、“そうかぁ?”とかって、思っていたんです。
 だけど、ここ最近、私、本当にね、身体の変化をすごい、感じている年頃でして、それを今までやったら、“あぁ、老けていくんやなぁ”っていう悪い方向で思っていたんですけど、“イヤ、違う、違う。私、進化していくねん”って思えるようになってきたんです。

 それも、みなさんのお話、先輩方のお話を聞いていたら、ぜんぜん、元気で活発に動いてはるのを見ていたら、“私、まだ、まだ、じっとしている場合じゃないわ。進化していこう”って、思わしてもらって……。
 やっぱり、ずっと、お話に出ているみたいに、つどいに出させてもらって、お話を聞かしてもらうことで、また、自分のことを聞いてもらえる場所があるっていうのは、“ホンマにありがたいな”と。
 で、本当に、回を重ねるごとに、今まで聞かしてもらってきたり、見させてもらってきた映像とかでもそうですけど、その時は思えなくても、今、“あっ! これは、こういうことを言っていたんだ”って。点やったのが、点と点がつながって、ちょっと、線になりつつあるようなところになってきました。

 ちょっと前までは、「私、もっと、いろんなこと、分かりたいんです」って言っていたのが、ちょっと、分かってくることが嬉しくなってきて、“分かったんです”、“嬉しいんです”っていうことを、今度は言いたくなってきているのが、今日この頃かなぁ、って思わしてもらって……。
何回も言いますけど、まだ、まだ、進化し続けますので、よろしくお願いいたします。ありがとうございました。
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