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親父、大好きだよ!
笠尾美樹
 先月、中国・四国ブロックで懇談会がありまして、私の家族……、親父の、ほとんどアル中の親父の話をしました。
 その懇談会が終わった後、些細なことから親父と喧嘩をしまして、日頃はもう全然、言わなかったんですけど、見て見ぬふりをしていたんです。だけど、あまりにも自暴自棄な、“自分はもう、あと死ぬのを待つだけだから”っていう感じで、いくら言っても、お酒をやめない親父に対して、かなりキツく、口喧嘩をしました。
 で、まぁ、「正直、そういうことだから、お袋が親父を毎日、毎日、咎めて、家の中の空気は悪いし、全部、親父のそういうところじゃないの?」っていうのを、思っていても言わなかったんですけども、言っちゃいました。で、親父も「子どもが親に向かって、何を言っているんだ!」というような怒り方をしまして、それは相当な喧嘩だったんです。

 まぁ、その後ですね。多少、ちょっと、認知が入ってきているんで、ケロッとして、話をするもんですから、私の方が調子が狂ったりするんですけど……。
 あのう、ちょっと、体調が良かったり悪かったりしまして、今もちょっと、悪い方になっていまして、病院に連れて行ったりする中で、時々、どう言うんですかね? 真人間になるって言うんですかね? 本当に“イヤだな、キライだな”と思いかけていましたけど、「ちょっと、自分も忘れるようになって、いろいろ頭が劣化してきて、迷惑かけるなぁ」みたいな話をしたりですね。病院に連れて行ったら、「ありがとなぁ」とかいうことを言われると、“このクソ親父!”と思っていたのに……、ホロっとしちゃうと言うか……。

 で、岡山のつどいとかで、お袋が「親父を咎める話」をよくしていて、「お母さんね、お父さんがすごい好きなんだよねぇ。それって」って言われて、「あぁ、そうなんですか」って。よく、話を聞いたんですけど、今日、話を聞いてて、“イヤ、自分も親父のこと、好きなんじゃないかな”っていうのを、ちょっと、思ったりして……。
 やっぱり、“イヤだな”って思わされることはたくさんあるんですけど……。でも、やっぱり、その半分、いい側面があるのも、やっぱり、家族ですから、知っていますから、そこを見失わないようにやっていきたいなと、今日は思いました。ありがとうございました。
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