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“ここ”から生きていく
矢﨑奈保子
 私は20歳の時に、49歳で父を亡くしました。弟が高校生で、専業主婦の母がいたので、私が仕事に行って、そんな中で育ってきたので、私はとても頑固で、四角四面で、融通が利かない人間だったんです。
 そういう自分が在家仏教こころの会に入ったんですけど、自分がなかなか変われなかったんです。だけど、克児夫人(故久保克児副会長)が“このままの自分で……”っていう言葉を残してくれた時に、“このままの自分で……”って、私のような、この性格で“このままの自分でいいのかなぁ?”って。
 その時はホント、思ったんです。それで“だんだん変わってくるのかなぁ”と思っていたんです。

 だけど、先日の一泊のつどいに行った時に「心の中で」(作詞・作曲 久保克児)を歌いまして、“この自分で生きていく ここから生きていく”っていう歌詞がありました。
 その時に“このままの自分で”で、終わっちゃうとダメなんだなと。まずは自分を受け入れて、これが自分だから、頑固で、四角四面で、融通の利かない自分だけど、この自分を受け止めて、“このままの自分で良いんだ”と。
 でも、“ここ”から生きていく、“この自分で生きていく”、だから、やっぱり、なんか気づいて、変わっていくってちょっとヘンですけど……。気づいていかないと、“このままの自分で止まっていたら、ダメなんだ”って、気づかせていただきました。

 それをやっぱり、子どもたちも、まぁ、いろいろあるんですけど、まず、その子は“その自分で良いんだよ”って。
 でも、“そこから、生きていってもらいたい”っていう感じになりまして、なんか、ひとつ、“この自分で良いのかなぁ?”と思っていた、ちょっとわかんなかったことが、先日、わかりまして、“あぁ、そうなんだな”って思わせていただきました。
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