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家族のコミュニケーション
籠谷洋子
 10日前に、別れた元夫が急逝したんですね。それで、この10日ぐらいは大変だったんですけれども、2日前に菩提寺のお墓に、親のところにね、無事に埋葬することができました。
 一段落ついたので昨日、娘たちと「葬儀もこういうふうにかかって、こういうふうになったけれども、お前たちはいいんだよ」って。
 「心配しなくて いいんだよ」って言ったところ、娘たちが「いやいや。私たちもちゃんと手伝うよ」って言ってくれたんです。

 特に、三女は甘えん坊っていうか、人に頼る体質だったので、そんなこと言うと思わなかったんです。だけども、半年くらい前からパートで働いていて、子どもが二人いて、「旦那さんの給料だけで暮らしている時はあまり考えなかったけれど、自分が働き出したら、子どものためにいろいろお金がかかるってことがすごくわかってきた。だから、パパが亡くなったら、私たち、かかったものはちゃんとするよ」って。
 「親が子どものために、どれだけ、一所懸命働いてくれたかっていうことに気がついた」って言ってくれたんですね。その言葉を聞かせてもらって、すごく嬉しかったんですよね。
 「ありがとう」って、「そう言ってくれて、ありがとう」って言ったんです。その嬉しかったうらに、世代交代じゃないんですけど、“あっ、親になって、子どもを育てて、そういう気持ちになれたんだな”って。そうことを強く感じて、そういう親の気持ちになってものごとを考えられるようになったっていうことがとても嬉しかったです。

 それで、やっぱり、コミュニケーションって、大事なんですよね。
 今、コロナで、なかなか会うことはできませんけども、コロナになってから、リモートで一ヶ月に一回ぐらい、「籠谷ファミリー リモートつどい」と言って、内々ですけども、娘たちと『聞く 語る』をしています。
 そのおかげで、なんかスムーズに、いろんなことを隠さない、なんでも話ができる、お互いに素直な気持ちで、本当のことを言い合あおうっていうことから、段々とつながってきたのかなと思って……。本当にありがとうございました。
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