えーと、ですね、私は入社をしまして、1年3ヶ月間ぐらい、営業の仕事をやりました。
で、最初は営業として、私の性格上、テキパキやりたいというのがあって、自分がやりたくって、いろいろ行動するんだけど、空周りしちゃうっていうのがあって、たたかれたりすることもすごく、たくさんあったんですね。
時には、販売員さんから「なんで、アンタみたいな小娘に、そんな指示をされなくちゃいけないの」って言われたり……。その時はホントに、もう、会社でも怒られ、店に行っても怒られとなって……、2ヶ月間ぐらいですかね、会社に行っていたんですけど、行けないって。
会社に行くまでにも、何回も電車を降りて、“どうしようかなあ?”って考えてみたりすることがあったり、会社に着いても医務室で寝ていたり……。自分が“アパレルで働きたい”と思って入ったんだけど、あまりに辛くて、その2ヶ月間は“いつ、『辞める』って言おうかなあ”って、ずーっと、考えていました。
でも、“なんで辞めなかったのかなあ”って思うと、私はいつも、あんまり、他人には、「“辛そうだな”って思われたくない」っていうのがあって、例えば、医務室にいる時は、もちろん、人目にはふれないけど、仕事場に戻れば、「元気でやってますよ」という振る舞いをずっとしていたんです。
で、ふと、パートのおばさんが、営業のところって、何人もいるんですよね。商品の梱包してくれたりする人がいたりして、その働いている人の一人が、「元気?」って。「なんか、元気そうだけど、何か、大丈夫?」みたいな、「なんか、元気に見せてない?」みたいなことを言われたのね。
その時に、私は“自分が辛い、辛い、辛い……、もう言われたくない”っていう思いがすごい強かったけど、“あっ、私が仕事をしていこうとする中で、私がやっているのを見てくれている人がいて、「頑張って」って言ってくれる人がいるんだぁ”って。
その、すっごく、ちょっとの、ホント、30秒とかの時間の会話なのに、すごく有り難く思えて、気づいてみれば、すっごい、そういう人って、何人もいたんですよ。
自分がいっぱい、いっぱいになっていたから気づかなかったけど、パートのおばさんがすごい、いっぱいいて、「今日も店に行くの?」、「頑張ってね」、「暑いね、今日は」なんて言ってくれる人が、たくさんいたんだなって。
それをすごく感じた時から、仕事の内容はまったく変わっていないんだけど、なんか、復帰できたんですよね。そこから、“仕事が辛い”とか、“自分が辛い”というのが、なくなったかなぁって。