私は小学校の学校給食を配送させてもらって、5年ぐらいになるんですけどね。
毎日、運んでおる中で、ちょうど、食器を回収に行くのが、休憩時間から掃除時間に入る時なもんでね。その時に、子どもが毎日、何人かの子どもが出てきてくれて、触りついたりとか、重たいんですけど、大きなコンテナを押してくれたりとか、出てきてくれる子が何人かおってね。
ある日、ちょっと、その中の1人が全然、姿が見えなくなって、“なんで、今日は顔、見せんのかなぁ?”と。次の日もまた、顔、見せてくれへんし……。
で、何日かしてから、足に包帯を巻いて、松葉杖を突いて、出てきてくれたことがあったんです。それはもう、足の骨を折っとった。ちょっと、顔、見せてくれなんだですけどね。
なんで、その子どもが出てきん時に、自分がやっぱり、なんか、ごっつう寂しい気がするんですね。
それで、“なんでかなぁ”って思ったら、やっぱり、自分が子どもから元気をもらって、その子らから元気をもらって、毎日、楽しみに配達ができとるんだなって。自分がちょっと、気づいたことがあったんです。
そうすると、やっぱり、そういう小さい子どもでもね、自分が感謝できるんですよ。「毎日、出てきてくれてありがとう」って。
そうすると、今度、子どもさんに感謝できる仕事を与えてくれた、自分を紹介してくれた人がいるんですよね。その人にもまた、感謝ができるんですよ。
“あぁ、この人が、この仕事を世話してくれたから、こういうことが気づけたし、こういう職場で働かせてくれた”と。
で、また、そこで“自分を採用してくれた会社の人、同僚の人にも感謝ができる”って。ちょっとのことを気づいただけでね、次から次に、感謝できる人が増えてくるっていうね。
その「気づく」ということは、なんでもないようであるけど、日々、小さなことに毎日、なにか気づかしてもらうっちゅうことが大事だなぁって、最近、思わせてもらいました。