No.64
まずは、子供の話を聞く。 信頼が親と子の絆を強くする。福台湾・台南市 翁 佩莉(53歳) |
私の父は日本教育を受けました。私が小さい頃から父はとても厳しく、しょっちゅう叱られていました。それで、私は社会に出ても、自分に自信がありませんでした。でも、在家仏教こころの会にめぐりあい、少しずつ自信を取り戻し、息子に対する態度も徐々に変わってきました。
うちの息子は中学生からゲームに夢中になり、母親として、「勉強に集中しないから、ゲームはいけない!」と。でも、息子の耳には入らず、親子の関係が緊張していました。
そんなある日、夕飯の支度をして帰りを待っていたけれど、息子がなかなか帰って来ませんでした。すごく心配しましたが、よく考えて、〝心配は心配だけども、叱ったらいけない〟と思いました。息子は一時間ほどして帰って来て、「どうしたの? なぜ、遅くなったの?
と、遅くなった事情を聞きました。
すると、息子の乗る自転車とバイクが衝突し、ケガをしていました。当時は携帯電話が普及してなく、息子は連絡ができなかったようです。私は、心配していたことだけを息子に伝えました。
息子は、その時の私の対応に、〝自分を信用して、ちゃんと認めてくれた〟と、とても喜んでくれました。そして、難しい思春期の息子との関わりが、親と子の信頼関係で乗り越えることができました。それ以来、息子は帰りが遅くなる場合、必ず、連絡をしてくれるようになりました。
今はすごく優しく、息子は夫より思いやりがあります(笑)。息子は「母の日」を忘れずに、花束を贈ってくれます。私は花が大好きで、息子から元気をもらっています。私の経験ですが、親の感情で子供を叱るより、子供の話を聞いて、褒めたほうがいいと感じました。
私がそういう考え方になれたのは、〝つどい〟のおかげです。在家仏教こころの会には、人の話を聞き、自分を語る〝つどい〟があります。台湾の〝つどい〟では、お経をあげて、みんなで輪になり、自分の体験や思いを語り合う時間があります。そこで、人の話を聞き、自分を反省し、自分で修正していきます。一人の人の一言ではなく、いろんな人の話を何回も何回も聞き、徐々に私も変わってきました。
私は子供ができ、親として子供にどう接していけばいいか、わかりませんでした。育児の本を読みましたが、本は理論で実際の子供には通じません。だから、人の話を聞き、それを参考にして、自分なりのやり方でやってきました。
今、息子との関係から始まり、生きているのは自分一人ではなく、相手がいて、自分がいると感じます。いつも頭の中に、〝息子といい関係が結べた経験〟が入っていて、自分の感情で相手を責めたりしない対応、生き方ができつつあります。
今回、法要に参加した意義を、台湾の会員さん、家族に伝え、世の中の人にも「『在家仏教こころの会』は素晴らしい」と言われたい。これからも、頑張っていきます。
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